バラの季節です。そこでバラのジャケットを集めてみました。
フェアポート・コンヴェンション『ロージー』73年日本盤 LP 2,200円 ブリティッシュ・トラッド・ロックの代表的バンドの8作目。オリジナル・メンバーのサイモン・ニコルが去り、オーストラリア人のトレヴァー・ルーカスとアメリカ人のジェリー・ドナヒューが入るという大きな変化のあったアルバム。タイトル通りバラのような優しさを見せている。水彩画的な淡い色彩のバラも内容を示している。
キース・ジャレット『生と死の幻想』78年日本再発盤 LP 1,500円 70年に数か月マイルスのコンボに在籍したピアニストのキースは、同年チャーリー・ヘイデン(b)、ポール・モチアン(ds)のトリオにテナー・サックス奏者のデューイ・レッドマンを加えたカルテットを結成した。このカルテットはその後数作を発表したが、本作はその集大成となった75年のアルバムで幻想的な音世界を表現している。無機質なバックに真っ赤のバラが象徴的。
リンディスファーン『ハッピー・デイズ』74年米国盤 LP 1,200円 フォークをベースに英国的な陽気さで人気を集めたバンドの6作目。本作では初期とは異なる泥臭いサウンドとなって、トラッド色は薄くなったがスワンプ風味など別の味わいが出てきている。青地にバラのこのジャケットは米国盤のみのもの。
ジョン・マーク『ザ・レディ・アンド・ザ・アーティスト』83年ドイツ・オリジナル盤 LP 1,000円 ジョニー・アーモンドとのデュオ:マーク=アーモンドなどで都会的で淡い色彩のサウンドを表現してきたジョンが8年ぶりに出したソロ2作目。幻の英フォーク・ロック・バンド:スウィート・サースデイ時代の盟友ニッキー・ホプキンスが参加して、枯れた声で優しくて美しい曲を聞かせている。白地に1輪のバラは彼のイメージにピッタリ。
アルビオン・バンド『アンダー・ザ・ローズ』84年英国オリジナル盤 LP 1,200円 ブリティッシュ・トラッド・ロックの中心的存在:アシュリー・ハッチングスが、フェアポート・コンヴェンション、スティーライ・スパンに続いて結成したバンド:アルビオン・バンドの8作目。前作はアルビオン・ダンス・バンド名義だったが、本作では女性ヴォーカル(キャシー・レサーフ)を入れ、ややポップな面も見せている。黒地に深紅のバラが渋い。
ウイスキータウン『ストレンジャーズ・アルマナック』97年米国盤 CD 700円 ライアン・アダムスがリーダーだったバンドの2作目。カントリー志向のサウンドとライアンの哀愁味のあるヴォーカルが特徴的。紅一点のフィドラー:ケイトリン・キャリーのアイルランド的な面がバンドに深みを付け加えている。赤縁の白バラは多面的な象徴か?
ジプシー・キングス『モザイク』89年日本盤 CD 700円 「ジョビ・ジョバ」「ベン・ベン・マリア」や「インスピレーション」などで知られるバンドのカンツォーネ曲「ヴォラーレ」を収録したアルバム。フラメンコをベースに独自の無国籍風音楽を奏でるバンドで太い声も魅力である。周辺に配置されたバラとタイトルはいろいろな音楽の要素を想起させる。